西の丘陵には猫が、争いを続けていた。東の城壁には人間が、滅びへの道を辿っていた。
雪原には、遠く篝火が燃えている。あと一つだけ丘を越えれば、きっとあの光に手が届く。
heigen
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■ ごあいさつ -- 後書きに替えて。

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 「平原<Heigen>」は私が生まれて初めて書いた小説です。
 書き始めたのは、弾み、としか言いようがありません……。当時、お仕事についても考える事が多くなり、個人的にも息詰まっていた頃でしたから、きっかけは単なる現実逃避だったのかもしれません。一カ月ほどで一気に三章まで書き上げました。読者は友人一人だけでした。書き上げた所までをその都度彼女に読んで貰い、励まして貰いながら、何とか最後まで書き上げました。

 気紛れに書き始め、新しいキャラクターも誕生させながらの作業でしたので、自分でもまさかこんな膨大な話になってしまうとは思ってもいませんでした。本当はほんの短編数個のつもりでした。それがいつの間にか収集がつかなくなり、どんどん話が長くなってしまいました。そんな手探りの作業でしたので矛盾が後から後から生じる結果となり、今回アップするにあたって随分と書き直しを致しました。

 web上での公開についても随分と悩みました。元々何が目的で書いたものでもありませんで、一人の読者と私の為だけの小説でしたし、書き終えてから公開するまでに、既にもう数年が経過しておりましたし。
 個人的にも色々考える事があった時期だけに、妙に文章が熱くなっていたり、また一つの「小説」として拙い所だらけではございます。ですが自分の「二十代前半」の勢い……書いていた頃を振り返るような作品でもあります。お見苦しい点、笑ってやって下さい。

 それにしても、文章を書くって本当に難しい。プロ、アマチュア問わずあらゆる作家さん方にひたすら敬意を捧げたい今日この頃です。

 最後に、この長い長い話を最後まで読んでくださった貴方に、心からの感謝を捧げます。本当に有り難うございました。


2000/01/18 古宮 由貴

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